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■LDH(lactate dehydrogenase):乳酸脱水素酵素 |
何がわかるか |
LDHは身体の中で糖をエネルギーに変えるときに働く酵素で(L-乳酸とNADをピルビン酸とNADHに変えるのに必要な酵素である)嫌気的条件下のエネルギー産生に重要な働きをしている。 |
<LDHの臓器分布>
各組織に広く存在している。特に心筋、肝臓、骨格筋、腎臓に多く、その他には赤血球、白血球、血小板にも多く存在する。
※GOTは心筋に一番多く含有され、肝臓、骨格筋、腎臓の3臓器はほぼ同量と考えられている。
※GPTは肝臓に一番多く含有され、次に腎臓に多いが肝臓に存在する量の1/3程度しか存在しない。その他の臓器は肝臓、腎臓に存在する量より非常に少ないのでGPTは肝特異性が高いと考えられている。 |
異常値を示す主な疾患 |
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肝疾患、心筋梗塞、心筋炎、悪性腫瘍、悪性貧血、溶血性貧血、筋ジストロフィー |
・肝疾患においては急性肝炎の初期に鋭敏に上昇を示し経過とともに低下する。慢性肝炎、肝硬変、胆石症、胆のう炎では軽度上昇にとどまる場合が多い。 |
・悪性腫瘍においては肝ガンでGOT,GPTより鋭敏に上昇を示し、転移性肝ガンの方が高値を示す傾向がある。 |
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その他 |
小児は成人より約50%高く14〜15才で成人の値に近くなる。
運動により一過性(1週間ほど続くことがある)に上昇する場合がある。
妊婦の場合は妊娠後期で急速に上昇する。
溶血(オーバーナイト)により不当高値を示す。 |
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